「会社員と社長って、どっちがえらいの?」にどう答えるか
子どもに「会社員と社長って、どっちがえらいの?」と聞かれると、少し考えます。
親としては、えらい・えらくないで話したくない。 でも、違いをあいまいにすると、子どもにはますます見えにくい。
わが家なら、ここは上下関係ではなく、自由度と責任の違いとして伝えます。 会社員と社長は、優劣というより、働き方の形が違う。 この見方にすると、子どもにもかなり話しやすくなります。
まずは「会社員」はどんな働き方か
子どもに説明するなら、わが家ではこんな言い方をすると思います。
会社員は、会社の中で決められた役割を受け持って、その代わりにお給料をもらう働き方だよ。
ポイントは、自分で売る値段や仕事の内容を全部自由に決めるわけではないことです。 会社のルールや方針の中で働く場面が多くなります。
たとえば、出社する時間、休み方、担当する仕事の範囲、使える予算など。 会社によって違いはありますが、会社員はある程度「決まった枠」の中で動くことが多いです。
子ども向けには、こんな会話が自然かもしれません。
子ども「会社員って、毎月お金もらえるの?」
親「うん。働いた分として、会社からお給料をもらうことが多いよ」
子ども「じゃあ安心?」
親「毎月の見通しは立てやすいことが多いね。でも、そのぶん会社のルールの中で働くことが多いんだ」
ここで伝えたいのは、会社員が楽ということではありません。 むしろ、決まった時間に働くこと、周りと合わせること、任された役割をきちんと果たすことに責任があります。
「社長」は自由が増えるぶん、背負うものも増える
一方で社長は、子どもの目には「えらい人」「お金をたくさん持っている人」に見えやすいです。 でも、わが家ならそこは少し整えて伝えたいところです。
> 社長は、会社のことを広く決められるぶん、うまくいかなかったときの責任も大きいよ。
たとえば、何を売るか、誰を雇うか、どこにお金を使うか、どんな方向に進むか。 こうしたことを、社長は会社の状況を見ながら考えます。
自由に見える反面、常に判断が必要です。 しかも、その判断が外れれば、会社や働いている人に影響が出ます。 つまり、自由度が高いほど、責任も大きいということです。
子どもには、こんなふうに短く言うと伝わりやすいかもしれません。
> 社長は、いろいろ決められるかわりに、うまくいかなかったときの責任も大きい働き方なんだよ
ここで大事なのは、社長を「上の人」として見せすぎないことです。 役職として上に見えることはあっても、働き方としては「自由が増えるぶん、責任も増える」と整理したほうが、子どもには分かりやすいと思います。
違いの軸は「えらさ」ではなく、決める範囲
大人でも混ざりやすいのですが、会社員と社長の違いは、実は「えらいかどうか」ではありません。 ポイントは、どこまで自分で決めるかです。
- 会社員: 会社の中で、決められた役割を受け持つことが多い
- 社長: 会社の方向や大事なことを、広く決めることが多い
この違いを、子どもには「リーダーっぽい人」と「言われたことをやる人」と単純化しすぎないほうがいいなと思います。 実際には、会社員でも自分で考えて動く人はたくさんいますし、社長でも全部ひとりでやるわけではありません。
わが家なら、たとえば長女にこんなふうに言うかもしれません。
> 会社員は、決める範囲がある程度決まっていることが多いよ
> 社長は、会社の大事なことをもっと広く決めることが多いよ
このくらいなら、8歳の子にも入りやすい気がします。 「社長のほうがすごい」でも「会社員のほうが安心」でもなく、見ている景色が違うと伝えるイメージです。
会社員の「安定」と社長の「自由」は、いいことばかりではない
このテーマは、子どもに伝えるときほどバランスが大事です。 会社員には会社員のよさがあるし、社長には社長のよさがあります。 でも、どちらもメリットだけではありません。
会社員のメリット
- 毎月のお給料が見えやすいことが多い
- 働く範囲や役割がある程度決まっている
- ひとりで全部を背負わなくてよいことが多い
会社員の注意点
- 会社のルールや方針に合わせる必要がある
- 自分で決められる範囲は限られやすい
- 環境が変わると働き方も変わる
社長のメリット
- 仕事の方向ややり方を広く決められる
- 自分の考えを形にしやすい
- 会社をどうしたいかを自分で考えやすい
社長の注意点
- うまくいかなかったときの責任が大きい
- お金や人のことを広く考える必要がある
- 自由に見えて、実際はかなり悩みが多い
| 立場 | 主な特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 会社員 | 決まった範囲で働くことが多い | 会社のルールや方針に合わせる必要がある |
| 社長 | 広く決められることが多い | うまくいかなかったときの責任が大きい |
子どもにとっては、ここを全部一気に覚える必要はありません。 ただ、「自由には責任がついてくる」という感覚だけでも残れば十分です。
わが家で話すなら、こんな会話になりそう
わが家では、きれいな授業みたいに説明するより、生活の中でふと話す形になりそうです。 たとえば夕飯のあと、ニュースを見たとき、あるいは長女のお小遣いを一緒に振り返っているときです。
長女は月1000円のお小遣いを渡していて、使った日付・用途・金額をメモしています。 使い方を見返すと、「これはよかった」「これはなくてもよかったかも」と親子で話すことがあります。 そういう流れの中で、働き方の話を少し混ぜるのは自然かもしれません。
子ども「社長って、お金いっぱいもらえるの?」
親「そういう人もいるけど、いつもそうとは限らないよ。会社がうまくいくかどうかでも変わるんだ」
子ども「会社員は?」
親「会社員は、毎月のお給料が見えやすいことが多いね。その代わり、会社の決まりの中で働くことが多いよ」
こんな会話なら、事実を雑に言い切らずに済みます。 わが家としても、断定しすぎず、「多い」「ことが多い」「たとえば」を挟みながら話すほうが合っています。
生活の中で伝えやすい場面
この話は、わざわざ机に向かって説明しなくても、日常の中で少しずつ伝えられます。 たとえば、親がスマホ決済やクレジットカードで支払いをしたときに、子どもが「なんでお金を出してないのに買えるの?」と不思議がることがあります。 そんなときに、お金を払う方法はいくつかあること、そして働いて得たお金をどう使うかは立場によって違うことを、短く話すことができます。
また、休日にスーパーでお菓子を選ぶときや、ガチャガチャを「今日は1回だけにしようか」と決める場面も、ちょっとしたお金教育の機会になります。 長女のようにお小遣いを使いながら「今使うか、次に取っておくか」を考える経験があると、会社員と社長の違いも、ただの肩書きではなく「お金の動き方」として少しずつ結びついていく気がします。
会社員と社長の違いを話すときは、 – 社長を「お金持ち」とだけ言い切らない – 会社員を「言われたことをするだけ」と決めつけない – どちらも責任があり、どちらも大変さがあると伝える この3つを外さないようにしたいです。
子どもに伝えるときのコツは、短く、対比で言うこと
このテーマで、まず家に置いておきたい一言はこのあたりです。
> 会社員は、決められた範囲で働いてお給料をもらうことが多い
> 社長は、広く決められるかわりに責任も大きい
長く説明しなくても、この2つがあるだけで、子どもの中に違いの軸ができます。
余裕があれば、こんな問いかけも使えます。
- 「どっちが決めることが多そう?」
- 「自由が増えると、何が大変になると思う?」
- 「毎月同じようにもらえることと、変わること、どっちが気になる?」
正解を当てるためではなく、考えるきっかけにする感じです。
・ 会社員と社長の違いは「えらさ」ではなく「決める範囲」
・ 自由が増えるほど、責任も大きくなる
・ 子どもには短く、対比で伝えると入りやすい
注意したいこと
- 社長を「お金持ち」とだけ言い切らない
- 会社員を「言われたことをするだけ」と決めつけない
- どちらも責任があり、どちらも大変さがあると伝える
このあたりを外さないだけでも、子どもの理解はかなり自然になります。
親としては、優劣より「向き不向き」で見ておきたい
大人の世界では、会社員と社長が比べられやすいです。 でも、子どもに伝えるときは、そこを競争にしないほうがいいと思っています。
会社員のように、決まった役割の中で力を発揮する働き方が合う人もいる。 社長のように、広く決めながら進める働き方が合う人もいる。 どちらが正しいというより、向き不向きがある。
もちろん、今の8歳と5歳にそのまま深く話す必要はありません。 でも、親の中でこの整理ができていると、子どもに話すときにブレにくくなります。
わが家では、お金の教育をほとんど受けずに育った自分自身の経験もあって、子どもには少しずつ伝えていきたいと思っています。 その中で、会社員と社長の違いを「えらさ」ではなく「自由度と責任」で見るのは、かなり使いやすい入り口です。
まとめ
会社員と社長の違いは、上下やえらさではなく、どれだけ自分で決められるか、そしてどれだけ責任を背負うかで見ると伝えやすくなります。
- 会社員は、決まった範囲で働くことが多い
- 社長は、広く決められるかわりに責任も大きい
- どちらも大変さがあり、どちらも価値がある
子どもには難しく説明しすぎなくて大丈夫です。 短く、対比で、生活の中で少しずつ。 それだけでも「会社員と社長って、そういう違いなんだ」と、少し身近に感じてもらえるはずです。


