おつりをそのまま使ってしまう子に、どう気づかせる?「残す・分ける・使う」で考える練習

おつりをそのまま使ってしまう子に、どう気づかせる?「残す・分ける・使う」で考える練習 お金の教育

おつりは「もらえた」で終わりやすい

子どもがおつりを受け取ると、その時点で満足してしまうことがあります。 手の中に小銭が増えた、という事実だけでうれしくなって、次の一歩まで考えない。これは大人でもわりとあることかもしれません。

わが家でも、長女がおつりを受け取ったあと、そのまま近くの買い物で使ってしまうことがありました。 本人に悪気があるわけではなく、「使えるお金が入ってきた」くらいの感覚なのだと思います。ですが、親から見ると、せっかく残ったお金がすぐ消えていくのは少し気になります。

おつりは、受け取った瞬間に終わるものではなくて、そこからどう扱うかを選べるお金です。 その感覚を持てるかどうかで、現金の扱いはだいぶ変わってきます。

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「残す・分ける・使う」の3択にすると考えやすい

おつりをもらったあと、わが家ならまず選択肢を3つに絞って考えます。

ポイント
・残す
・分ける
・使う

この3つにしておくと、子どもが考えやすくなります。 「全部残すか、全部使うか」だけだと極端ですが、間に“分ける”が入ると、少し現実的になります。

たとえば200円のおつりがあったら、次のように考えられます。

残す分ける使う
100円50円50円

もちろん、毎回この配分にする必要はありません。大事なのは、「おつりは一まとまりではなく、どう扱うかを選べる」と気づくことです。

大人でも、財布に入ったお金を全部同じようには使いません。 今日は残す、これは別の目的に置いておく、これは今使う。そうやって分けています。子どもにも、その入口を小さく持ってもらうイメージです。

レジのあとに一言だけ置く

おつりの使い方を考えるなら、いちばん分かりやすいのはレジを出た直後です。 買い物が終わった直後は気持ちが動きやすいので、そのまま次の買い物に流れやすいからです。

たとえば親が、長い説明をする必要はありません。 一言だけで十分なことが多いです。

  • 「おつり、どうする?」
  • 「残す?」
  • 「分ける?」
  • 「今使う?」

このくらい短いほうが、子どもは答えやすいです。 長く説明すると、その時点で子どもが聞くモードから外れてしまうこともありますし、親も毎回説教っぽくなって疲れます。

わが家のように、すでにお小遣いを持っている子なら、メモとつなげるのもやりやすいです。 長女は月1000円のお小遣いを使った日付・用途・金額をメモしているので、あとから見返すと、「このおつりはすぐ使わなくてもよかったかも」と話しやすいことがあります。

「全部使っていい?」への返し方

子どもが「これ、全部使っていい?」と言うこともあります。 このとき、親はつい「だめ」と言いたくなりますが、毎回そうすると、使うこと自体が息苦しくなります。

わが家なら、こんな返し方をするかもしれません。

  • 「使ってもいいけど、全部じゃなくていいよ」
  • 「先に残す分を決める?」
  • 「今日は半分残してみる?」

ポイントは、「禁止」より「どう分けるか」に寄せることです。 子どもが自分で選んだ感じがあると、同じ“残す”でも納得しやすいからです。

たとえば、スーパーやコンビニのあとで小銭を持っていると、すぐお菓子を買いたくなることがあります。 お祭りや縁日で手元のお金を使い切ってしまうこともあります。 そういう場面でも、「今すぐ全部使う」以外の選択肢があると分かるだけで、雑な使い方は少し減らせそうです。

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使い切ってしまった後こそ、短く振り返る

もちろん、毎回うまくいくわけではありません。 おつりを受け取って、そのまま使い切ってしまう日もあります。

そんなときに大事なのは、責めることより振り返ることです。

注意点
– 「さっきのおつり、全部使ったね」
– 「残す分はあったかな」
– 「次はどうしたい?」

このくらいなら、子どもも受け止めやすいです。 「なんで全部使ったの」と詰めるより、「次はどうする?」のほうが、次の行動につながります。

長女のように、少しムダ遣いが多いタイプの子には、こういう短い振り返りが効きやすいと感じます。 買った直後に「ほんとうに必要だったかな」と一言だけ見直すほうが、本人も何を直せばいいか分かりやすいからです。

おつりも同じで、「使ってしまった」という事実を責めるより、「残す選択もあった」と気づけるかどうかが大事です。

幼い子には、まず感覚だけ伝えれば十分

次女のように、まだお金の仕組みがよく分かっていない年齢なら、細かい判断まで求めなくてよいと思います。 この段階では、「お金は使うだけじゃなく、残すこともできるんだよ」と感覚で伝えるだけで十分です。

たとえば、

  • 「これは使う分だよ」
  • 「これはおうちに残しておこう」
  • 「今日は持って帰ろう」

くらいの短い言葉で十分伝わります。

逆に、小学生くらいになってくると、「残す・分ける・使う」の3択を少し自分で考えられるようになります。 同じおつりでも、年齢によって任せ方を変えるほうが自然です。

雑な使い方を減らすコツは、答えを一つ増やすこと

おつりをそのまま使ってしまうのは、すごく大きな失敗ではないかもしれません。 でも、小さな場面が積み重なると、「入ったお金をすぐ出す」癖になりやすい気もします。

だからこそ、最初に必要なのは立派なルールではなく、答えを一つ増やすことだと思います。

たとえば、次のような練習です。

  • おつりを受け取ったら、すぐ使う前に一呼吸おく
  • 「残す・分ける・使う」を口に出す
  • 使うなら、全部ではなく一部にしてみる
  • 使ったあとに「残せたかな」と短く振り返る

このくらいなら、家庭でも試しやすいはずです。 親が完璧に導く必要はなくて、「おつりはもらって終わりではない」と少しずつ伝われば十分です。

お金の教育は、特別な場面で一気に進めるより、日常の小さな買い物の中で何度も同じ問いを置くほうが続きます。 おつりを受け取ったときに、残す・分ける・使う。 この3択を覚えておくだけでも、現金の扱い方は少し丁寧になっていくはずです。