欲しいものを我慢する経験はお金教育になる? 待つことで「優先順位」を考える

欲しいものを我慢する経験はお金教育になる? 待つことで「優先順位」を考える お金の教育

欲しいものを我慢する経験はお金教育になる?

子どもが「これ欲しい」と言ったとき、すぐ買うか、今日は見送るか。 親としては、かなり迷います。

わが家でも、長女が欲しいものを見つけるたびに、「ここで買うべきか、いったん止まるべきか」を考えます。 ただ、最近は我慢そのものを美徳にするより、少し待つことで優先順位を考えるほうが大事かなと思うようになりました。

欲しい気持ちを消すのではなく、

  • 今すぐ必要なのか
  • ほかにもっと欲しいものがあるのか
  • 今日は見送っても大丈夫か
  • 買うなら何を先にするか

こういう順番を、子どもと一緒に確かめる。 この小さな立ち止まりが、お金の教育につながる気がしています。

我慢させたいわけじゃない。けれど、すぐ買うだけでもない

子どもが欲しがると、親としてはまず気持ちを受け止めたくなります。 「欲しいよね」は本音ですし、見つけた瞬間のテンションもよく分かります。

でも、毎回すぐ買っていると、子どもには「欲しいと言えば手に入る」感覚だけが残ることがあります。 逆に、何でも我慢させると、今度は「欲しい」と言うこと自体をやめてしまうかもしれない。

このあたりは、親にとってかなり難しいところです。

わが家の長女は、どちらかというとムダ遣いが多いタイプです。 スーパーやコンビニで小さなお菓子を見つけたり、ガチャガチャを見つけたりすると、その場の気分で「欲しい」が強くなりやすい。 ただ、少し時間がたつと、そこまで強くなかったと分かることもあります。

なので、最近は「今すぐ買うかどうか」よりも、一回止まって考える時間をつくることを大事にしています。

待つと、欲しいものの順番が見えやすい

「待つ」というと、ただ辛抱するイメージがあるかもしれません。 でも、子どもにとっては、待っている間に気持ちが整理されることが大きいと思っています。

その瞬間は本気で欲しくても、少しすると気持ちが落ち着いて、 「やっぱりそこまでじゃなかった」 「別のもののほうが欲しい」 となることは珍しくありません。

待つことで見えやすくなるのは、たとえばこんなことです。

  • 本当に欲しいのか
  • 今すぐ必要なのか
  • 今日は買わなくても困らないか
  • ほかにもっと欲しいものがあるか
  • 今これを買うと、次に何が遠のくか
ポイント
お金の教育って、単に「使わない練習」ではありません。 何を先にするかを考える練習だと捉えると、少しやりやすくなります。

わが家では長女に月1000円のお小遣いを渡していて、使った日付・用途・金額をメモしています。 この振り返りをしていると、あとから 「このとき急いで買わなくてもよかったかも」 「こっちを先に残しておけばよかった」 という会話になりやすいです。

もちろん、毎回うまくいくわけではありません。 むしろ、なんとなく買ってしまって、あとで「やっぱりいらなかったかも」となることもあります。 でも、その失敗っぽい経験も含めて、少しずつ学んでいる感じがあります。

「ダメ」より「どれを先にする?」のほうが伝わりやすい

我慢を教えるときに、親が「ダメ」「やめなさい」で終わると、子どもには理由が残りにくいです。 それより、選ぶ基準を一緒に言葉にするほうが、家庭では使いやすい気がします。

たとえば、こんな声かけです。

  • 「それ欲しいんだね。今のお小遣いで買うなら、ほかに何をやめる?」
  • 「今日は買わなくてもいいけど、明日になっても欲しい?」
  • 「今すぐ買うのと、あとで考えるの、どっちにする?」
  • 「1回だけにする? それとも今日は見送る?」
  • 「今いちばん欲しいのはどれ?」

わが家でも、長女にこんなふうに返すことがあります。

> 子ども「これ欲しい」 > 親「いいね。今これを買うと、残りはどれくらい?」 > 子ども「少ない」 > 親「じゃあ、今日は持って帰って考える?」

このやりとりのいいところは、親が一方的に決めないことです。 我慢を押しつけるのではなく、選ぶ前に一回立ち止まる。 その感覚が少しずつ身につくと、買い物のたびに気持ちだけで動きにくくなります。

5歳の次女には、まだ細かい金額の話はしません。 園で本人がお金を使う場面もありませんし、今は「今日は1つだけにしようね」「また今度でもいいよ」くらいのシンプルな声かけで十分だと思っています。 同じ“待つ”でも、年齢によって伝え方はかなり違います。

我慢だけだとつらい。だから「あとで買う」道も残す

ここは大事だと思っているのですが、我慢を教えようとして、我慢だけで終わるとしんどいです。 節約の押しつけみたいになると、子どもはお金の話を嫌いになりやすい。

なので、わが家では「今日は買わない」で終わらせず、あとで買う可能性を残すようにしています。

たとえば、

  • 家に帰ってからもう一度考える
  • 欲しいものをメモしておく
  • 次のお小遣いまで待てるか見る
  • 他の買い物と比べて優先順位をつける

こうしておくと、「我慢したのに終わり」になりません。 待った結果、やっぱり欲しければ買えばいい。 逆に、そこまででもなければ買わずに済む。

この往復があると、子どもは少しずつ 「欲しい」と「買う」は同じではない と分かってきます。

お金って、気分だけで動かすものではないんだな、という感覚に近いかもしれません。

わが家で役立っているのは「買わない日を1回つくる」こと

大げさなことをしなくても、家庭でできることはあります。 わが家なら、まずはその場で買わない日を1回つくるだけでも十分です。

たとえば、

  • スーパーやコンビニで欲しがったら、いったん写真だけ撮る
  • すぐ買わず、家に帰ってからもう一度考える
  • お小遣い帳に「欲しかったけど、今日はやめた」と残す
  • 次の日も欲しかったら、改めて相談する
注意点
ポイントは、親が勝った感じを出さないことです。 「ほら、我慢できたでしょ」より、「一回考えられたね」のほうが、子どもには残りやすいはずです。

わが家もまだ手探りです。 長女はムダ遣いもありますし、うまくいかない日もあります。 でも、そういう揺れがあるからこそ、待つ意味が少しずつ見えてくるのかもしれません。

欲しいものを我慢する経験は、節約より「選び方」を育てる

子どもに欲しいものを我慢させることは、節約の練習に見えるかもしれません。 ただ、この記事で伝えたかったのは、節約の押しつけではありません。

我慢の経験が役に立つのは、自分で選ぶ前に、一度立ち止まれるようになること。 そして、立ち止まったときに「何を先にするか」を考えられることです。

親としては、つい正解を出したくなります。 でも、わが家ではむしろ、答えを急がずに待つ時間そのものが勉強になるのかな、と考えています。

欲しいものを我慢する経験は、ただの辛抱ではなく、 「今の気持ち」と「あとでの満足」を比べる練習。 その積み重ねが、お金の使い方を少しずつ育てていくのだと思います。