先日、長女(小1)とショッピングセンターのゲームセンターに立ち寄ったときのことです。
UFOキャッチャー(クレーンゲーム)は娘が大好きなゲームです。
一直線に向かっていき、「パパ!おかねちょうだい!」で散財が始まります。
目をキラキラさせて言ってくるものですから、親としても楽しんでもらいたい気持ちでいっぱいです。しかし、クレームゲームの仕様も分かっていないですから、数百円遊んでは移動、の繰り返しです。
それでもたまに景品を取れることもあるのですが、大方は1000円ほど使って怒り顔でゲームセンターを去ります。
時には涙を流すこともあります。
お金を出した側としては、散財したのに怒ってるのが何とも歯がゆく、どうにかならんものかと諭してはみるものの、効果はありません。
私が娘に伝えたことは、
・クレーンゲーム(確率機)の仕様
・プライズゲームの仕組み(胴元が儲かる)
・怒るな
こんなところです。
もちろんこんな事を言っても改善はせず。
それどころか、散財ペースは早くなっているようにも思います。
お金を使うこと自体が悪いことではないのですが、せっかくのゲームですから、どうにか楽しんでもらえないかと考えました。
そこで、お金の計画性と結果の受け入れ方を伝えることにしました。
感情に流されるお金の使い方のリスク
真剣に考えると、私自身にも似たような経験があることに気づきます。
親の私がUFOキャッチャーに熱くなって散財するケースもありましたが、個人的にはギャンブルをしているときに同じ状態になることを思い出しました。
熱くなり、取り戻そうとし、自制心を失った分かりやすいカモです。
我が子だな、なんて思います。
パチンコのようなギャンブルとはまた違いますが、ゲームセンターは、楽しい空間であると同時に、感情が消費行動に直結しやすい場所です。
「あと少しで取れるかも」という期待感が、冷静な判断を鈍らせ、結果的に必要以上のお金を使ってしまうことがあります。
やはり大人でもこの感情に流されることは珍しくありません。これが子どもにとっては、なおさら影響が大きいものです。
娘の場合も、「もう少しやれば取れるかも」「取れなくて悔しい」という思いから、お金を次々と投入してしまいました。この消費行動から生まれるリスクは下記のようなものがあると考えています。
- 無計画な消費: 事前に決めた金額やルールがないため、どこで止めれば良いかが分からなくなる。
- 後悔を生む可能性: 景品が取れなかった場合、「使ったお金が無駄だった」と感じやすい。
- 楽しい思い出が苦い経験に変わる: 目的を達成できなかったことで、楽しみが悔しさや怒りに変わる。
計画性を持った消費のすすめ
自制心を失わず、楽しく消費してほしい。娘にお金の計画性を分かりやすく教えたいです。
ゲームセンターに立ち寄る前に以下のようなことを伝えてみました。
1. ルールを決める
まず最初に、「使うお金の上限」を事前に決めよう、としました。
例えば、ゲームセンターに入る前に「今日は500円だけ使おう」といった具体的な金額を設定することで、使いすぎを防ぎます。また、どのゲームにいくら使うかをイメージしてもらいます。
実際に娘と話したあとに1回ゲームセンターに行ったのですが、実はこのルールが一番娘の場合は効果的だったかもしれません。
400円使ったところで何も取れていなかったのですが、なんと最後の100円を使わずに終わりました。
2. お金の価値を考える
次に、子どもに渡したお金で「このお金で他に何ができるか」を考えさせようと思いました。
分かりやすい例だと「500円あれば、ポテチとキットカットとアイスまで買えるね」「UFOキャッチャー以外にもこのお金で他のゲームも遊べるね」といった例を挙げて、UFOキャッチャー以外の選択肢を示します。
「他のゲームの選択肢」は良かったですが、お菓子といったその場に存在しない選択肢はあまりイメージがつきにくかったかもしれません。
ゲームセンターではなく家で話しをするのが良かったかもしれません。
3. 結果を受け入れる心構え
たとえ計画的にお金を使ったとしても、UFOキャッチャーで景品が取れないことはあります。
その結果に対して「楽しかったからOK」という考えを持ってもらおうと思いました。
「取れなかったけど、頑張った!」「取れるか取れないかのドキドキが楽しいね」
とポジティブな声かけをすることで、プライズではなく感情の動きの対価としてのお金、というものを覚えてもらおうと思いました。
これには全く納得していない様子でした笑
子どもと一緒に考える消費の学び
結局のところ、散財とは計画性の無い消費のことで、自分のルールを持ち、「今日はいくらまでなら使ってもOK」と思える範囲であれば、大人でも子どもでも楽しく消費活動ができるのだと思います。
ゲームセンターを後にし、ざっくりと娘には以下のようなことを伝えました。
- お金は限りがあるもの
- お金には限りがあり、全てを欲しいものに使えるわけではないという現実。
- 楽しむために計画を立てる
- 事前に使う金額を決めることで、悔しい思いをせずに楽しむ方法があること。
- 結果を楽しむ姿勢
- 取れなくても「チャレンジした」ことや「ドキドキ」という経験・体験が価値になること。
こうした学びを親子で共有することで、娘自身も少しずつお金の価値や使い方について考えられるようになると思います。
まとめ:計画的な消費を楽しむ習慣を作る
消費そのものは決して悪いことではありません。昨今の投資ブームにより、一層資産を築く人は増えることでしょう。
しかし、上手にお金を使うことは、資産を築くことよりも難しいことかもしれません。
人生を豊かにするうえで、消費は重要な手段の一つです。ただし、感情に流されず、計画性を持って消費することで、後悔や無駄を減らし、より楽しい体験を得られるようにしたいものです。
子どもにとって楽しく、子どもが楽しければ親も楽しいですからね。娘にドヤ顔をしたくてポケモンのデカいぬいぐるみ取るのに3000円使うことも、いい消費活動なのです。